藤井邦夫著「姿見橋」
<あらすじ>
惚れた男のために苦界に身を沈めながらも、果たされぬ約束に一縷の望みを抱く女…。十年前に亭主を殺して行方知れずになった女と同じ顔の女…。幼い我が子を無礼討ちにされた浪人が縋る武士の矜持…。「世の中には私たちが知らん顔した方が良いことがある」と嘯く、北町奉行所臨時廻り同心・白縫半兵衛の人情裁きを描く、書き下ろし時代小説。
ああ、これも面白かった!結構事件も裏のある複雑なものが多くて、物哀しいことばかり。半兵衛はなかなか「知らん顔」が出来ずに事件を見守る姿勢。弥平次が出てくるとホッとするし頼もしくもある。半次の成長が楽しみだ。やっぱり2巻を飛ばさずに続けて読まなければ。