久間十義著「刑事たちの夏」上巻
<あらすじ>
大蔵官僚が墜落死した。自殺なのか他殺なのか―。緊急招集された捜査一課強行犯六係・松浦洋右はいち早く他殺を示唆する状況証拠をつかんだ。しかし、突如その死は自殺と断定され、捜査は中止となった。マスコミに情報をリークし、単独捜査を続ける松浦は警視総監と警察庁長官の対立、その背後にあった大蔵省の暗躍にたどり着く。政官財を巻き込む巨大な陰謀を描く傑作警察小説。
読みごたえのある警察小説。登場人物が多すぎ、事件が複雑に絡まっていて読み直すこともしばしば。しかしこの人は「ダブルフェイス」なども面白かったので、妥協のないいいものを書くと信じている。